資源有効利用促進法の基本的な考え方(おさらい)
資源有効利用促進法(資源法)は、指定された製品カテゴリについて、製造・加工・修理・販売・賃貸を行う事業者に対し、省資源化や再生資源の利用に関する取り組みを求める法律です。2025年2月に改正案が閣議決定され、2026年4月に施行される予定で、新たに「サーキュラーエコノミーコマース事業者」という位置づけが設けられると解説されています[1]。詳しい制度の概要は、別記事「【2026年4月施行】改正資源有効利用促進法とは」でご確認いただけます。
法律が主に対象とするのは「モノを作る・売る・貸す事業者」
ここで注意したいのは、法律が義務を課す対象です。法律解説記事によれば、対象となるのは指定省資源化製品の製造・加工・修理・販売又は賃貸の事業を行う者とされています[1]。つまり、家電メーカーやOA機器のレンタル会社、什器の販売・リース事業者などが主な対象と考えられます。
ただし、対象事業者の具体的な基準は経済産業省が検討中とする報道もあり[2]、最終的な適用範囲は今後の省令等でさらに明確になる見込みです。
それでも経営企画・総務が知っておくべき理由
直接の規制対象でなくとも、この改正が経営企画・総務部門にとって無関係というわけではありません。
- 取引先が対象事業者になる可能性がある-什器メーカーやリース会社が対象事業者に該当すれば、調達・契約条件(再生資源の利用状況の開示要請など)が変わる可能性があります
- 制度の方向性そのものが変わってきている-「使ったら終わり」ではなく「循環させる」ことを前提にした制度設計が国全体で進んでおり、自社の資産管理体制を整えておくことは、将来のESG開示要請や取引先からの調査に備える意味を持ちます
- 調達基準づくりに関連する-環境配慮設計や再生資源を利用した製品を優先的に選ぶという調達方針は、今後より一般的になっていくと考えられます
今すぐ確認すべき3つのポイント
- 自社が指定省資源化製品(家電・OA機器・金属製家具等)の製造・販売・賃貸に関わっていないか
- 主要な什器・設備の仕入先やリース会社が、対象事業者に該当しそうかどうかの動向を確認しているか
- 自社内の遊休資産の状況(何を・どれだけ保有し、どう再利用されているか)を可視化・記録できる体制があるか
資産の可視化は、制度対応より先に始められます
直接の規制対象かどうかに関わらず、遊休資産の実態を把握しておくことは今後の備えになります。
まとめ
改正資源有効利用促進法が直接義務を課すのは、指定製品の製造・販売・賃貸を行う事業者が中心と考えられ、一般的な事業会社の社内資産再利用そのものが直接の規制対象になるわけではなさそうです。とはいえ、資源循環を前提とした制度設計は今後も広がっていく方向にあり、自社の資産管理体制を整えておくことには先行的な意味があります。
ASSET BATON コラム