ASSET BATON コラム
法規制・制度

遊休資産の再利用と資源有効利用促進法の関係-企業が今すぐ確認すべきポイント

公開日: 2026-08-26 監修: PAX TOPOLOGY株式会社 事業開発部 想定読了時間: 約7分

「社内の遊休資産を再利用していれば、改正資源有効利用促進法の対応にもなるのでは?」というご質問をいただくことがあります。結論から言うと、両者は関係はしているものの、法律が直接義務を課す対象は限定的です。本記事ではその関係を整理します。

資源有効利用促進法の基本的な考え方(おさらい)

資源有効利用促進法(資源法)は、指定された製品カテゴリについて、製造・加工・修理・販売・賃貸を行う事業者に対し、省資源化や再生資源の利用に関する取り組みを求める法律です。2025年2月に改正案が閣議決定され、2026年4月に施行される予定で、新たに「サーキュラーエコノミーコマース事業者」という位置づけが設けられると解説されています[1]。詳しい制度の概要は、別記事「【2026年4月施行】改正資源有効利用促進法とは」でご確認いただけます。

法律が主に対象とするのは「モノを作る・売る・貸す事業者」

ここで注意したいのは、法律が義務を課す対象です。法律解説記事によれば、対象となるのは指定省資源化製品の製造・加工・修理・販売又は賃貸の事業を行う者とされています[1]。つまり、家電メーカーやOA機器のレンタル会社、什器の販売・リース事業者などが主な対象と考えられます。

重要な整理
自社の一部門が、自社で使わなくなったオフィス什器を別の部門へ回して使い続けるという「社内での再利用」そのものは、この法律が直接義務を課す行為には該当しないと考えられます。一般的な事業会社(什器の製造・販売・賃貸を業としない会社)は、この法律の直接の名宛人ではない可能性が高い、という整理です。

ただし、対象事業者の具体的な基準は経済産業省が検討中とする報道もあり[2]、最終的な適用範囲は今後の省令等でさらに明確になる見込みです。

それでも経営企画・総務が知っておくべき理由

直接の規制対象でなくとも、この改正が経営企画・総務部門にとって無関係というわけではありません。

今すぐ確認すべき3つのポイント

チェックリスト
  1. 自社が指定省資源化製品(家電・OA機器・金属製家具等)の製造・販売・賃貸に関わっていないか
  2. 主要な什器・設備の仕入先やリース会社が、対象事業者に該当しそうかどうかの動向を確認しているか
  3. 自社内の遊休資産の状況(何を・どれだけ保有し、どう再利用されているか)を可視化・記録できる体制があるか

資産の可視化は、制度対応より先に始められます

直接の規制対象かどうかに関わらず、遊休資産の実態を把握しておくことは今後の備えになります。

まずは無料相談

まとめ

改正資源有効利用促進法が直接義務を課すのは、指定製品の製造・販売・賃貸を行う事業者が中心と考えられ、一般的な事業会社の社内資産再利用そのものが直接の規制対象になるわけではなさそうです。とはいえ、資源循環を前提とした制度設計は今後も広がっていく方向にあり、自社の資産管理体制を整えておくことには先行的な意味があります。

本記事は法律専門家による解説ではなく、法的助言を目的としたものではありません。対象事業者の範囲・義務の内容は今後の省令等で変更・具体化される可能性があります。自社への適用については、経済産業省・環境省の公式発表および専門家(弁護士等)にご確認ください。

参考情報源

  1. [1] BUSINESS LAWYERS「4月施行 GX推進法・資源有効利用促進法改正の概要と実務」
  2. [2] Sustainable Brands Japan「CEコマースとは?」
  3. 参考: 環境省 大臣記者会見録(令和7年2月25日)
PAX TOPOLOGY株式会社 事業開発部
ASSET BATON(アセットバトン)運営元。企業の遊休資産循環を支援するB2Bサーキュラーエコノミープラットフォームを提供。